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2013年12月

2013年12月13日 (金)

「管鍵”樂団」との共演ライヴ近づく!

前回書いた映画「清須会議」。
その音楽担当は荻野清子さんです。

三谷監督作品では映画「ザ・マジックアワー」「ステキな金縛り」、舞台「国民の映画」「ホロヴィッツとの対話」、ドラマ「大空港」。そのほかどらま「ナサケの女」や連続テレビ小説「純と愛」なども担当している素晴らしき才能の持ち主。

その荻野さんが所属している音楽ユニットが「管鍵”樂団」です。
ピアノの荻野さん、オーボエの庄司知史さん、クラリネットの山根公男さん、フルートの高桑英世さん。いずれも日本の超一流管楽器奏者の皆さん。
三谷幸喜作品やCMの音楽で大活躍の名人です。
面白いのはそれぞれの専門楽器以外にも様々な楽器を扱えること。その柔軟で幅広い才能でクラシックのオーケストラ大作から民謡・童謡、はたまたポップスやオリジナルに至るまで縦横無尽に奏でてくれます。

その面白さは単なる編曲ではなく、驚きとなごみに満ちた独自の雰囲気を創ってくれることですね。クスッと笑えたり、しみじみ感動したり、新たな発見に驚いたり、「こんな響きがあるんだ!」と納得する。その演奏は一度聴いたら不思議で素敵な魅力がいっぱいで虜になること間違いありません。
名前の「管鍵”樂団」も一流の洒落で、管楽器3人と鍵盤楽器1人で管弦楽団を凌駕する音楽を創る…という意味が込められているのです。
管鍵”樂団のホームページ⇒  http://www.kangengakudan.com/contents.htm

その管鍵”樂団の皆様と私がコラボしてライヴをやります。
2014年1月14日の火曜日。
場所は六本木、芋洗坂のSTB139(スイートベイジル)です。
スイートベイジルのHP⇒ http://stb139.co.jp/

プログラムは何かって?
ちょっとだけ教えましょう。

クラシックや歌謡曲、民謡の誰もが知ってる曲を「管鍵”樂団」ならではのアレンジでお届けする「あの名曲がこんな形に!」のコーナー。それから4人でやる「サウンド・オブ・ミュ^ジック」もあります。映画「清須会議」の1曲もあるはずです。
それからディズニー映画「ファンタジア」でもやっていた「魔法使いの弟子」をやります。
この曲はフランスのデュカスによる音楽が有名ですけれど、なんと我々は荻野清子さんのオリジナル音楽に私の朗読でお届けする作戦。
はたして、どんな「魔法使いの弟子」が出来上がるか、今から僕もワクワクですよ!

とにかく聴いたら面白いこと間違いなし。
演奏は夜7時半からですが、開場は6時ですから、早く来てSTB自慢のハーブを使った魚や肉料理を堪能して開演を待つのも良いです。

これも大人のエンタテインメント。
是非お誘い合わせのうえご来場ください。
皆様とお目にかかれるのを楽しみにしています!

STB(スイートベイジル)予約コール: 03-5474-0139

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2013年12月12日 (木)

遅ればせながら「清須会議」見ました。

三谷幸喜監督作品「清須会議」。
公開から1カ月余経ちましたが、ようやく観に行きました。面白かった!

原作・脚本・監督:三谷幸喜

 

柴田勝家:役所広司
羽柴秀吉:大泉洋
丹羽長秀:小日向文世
池田恒興:佐藤浩市
織田信雄:妻夫木聡
織田信孝:坂東巳之助
お市様:鈴木京香
織田三十郎信包:伊勢谷友介
寧:中谷美紀
松姫:剛力彩芽
前田利家:浅野忠信
黒田官兵衛:寺島進

本能寺の変で織田信長と長男・信忠が死に、織田家の後継と明智光秀の領地再配分を議題とした会議が「清須会議」。1582年(天正12年)6月に今の愛知県清須市にあった尾張の国清須城で行われ、信長の重臣であった柴田勝家、羽柴秀吉、丹羽長秀、池田恒興が参加しました。

とにかく人間関係を味わい、楽しむにはもってこいの映画。
歴史上の有名人の思惑や喜怒哀楽、愛情、ねたみ、打算、可笑しさ、野望、真心……
あらゆる感情が渦巻く人間ドラマと言った感じで楽しみました。

役所、大泉、小日向、佐藤…このあたりの役者さんの上手いこと上手いこと。
時代劇なのに現代の我々が共感する面白さの連続。歴史は決して昔の特別なことではなく、今も昔も同じなのよ…としみじみ共感させてくれる物語でした。

セットやカツラ、化粧や衣装も入念に考えられた出来で、三谷監督が40年来あたためてきた作品に対する思い入れが十二分に感じられる。
鼻のでかい織田一族…とか、髷の結い方とか、着物の趣味や柄なども大変なこだわりぶり。こういうところが歴史好きにはたまりません。

尾張弁丸出しの秀吉や、いかにも古いタイプで独身の「イケてない」柴田勝家、インテリで理詰めの丹羽長秀、大バカの織田信雄…。こんなに明確にキャラクターが描かれた時代劇もなかった気がします。随所に現代会話のような本音のやり取りもあり、クスリと笑ったり大笑いしたり、う~~んと唸らされたり。

1800円払ってみる価値ありの満足度でした。

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2013年12月 9日 (月)

楽しき哉、トリノ王立歌劇場公演

今年最後の大きな海外オペラハウスの来日公演。トリノ王立歌劇場公演。
堪能しました。

今はイタリアの歌劇場も厳しい時代になっていて、予算がどんどん削られているそうです。ギャラの遅配や労働条件が劣化して、かつての栄光がウソのようなさびしい劇場も多い中、このトリノ王立歌劇場は黒字経営。しかも歌手の質も高く、内容面も充実していると評価が高いのです。

その最大の原動力は音楽監督のジャナンドレア・ノセダ。
2007年に就任以来、このオペラハウスを劇的に変えた指揮者です。
ロシアのゲルギエフが彼の師匠だそうです。イタリア国外で活動する指揮者だったノセダは、オーケストラのプログラム、シンフォニーの分野でも評価が高く19世紀から20世紀のマーラーやシェーンベルク、ベルク…なども得意にしています。
音楽面だけでなく、オペラ劇場の歌手や合唱団の人事にもキチンとオーディションを導入して適材を有効に活用できるようにしたとも言います。

イタリア人ですが、当初はイタリア以外の地でオーケストラ指揮者として実績を積んだようです。日本の多くの指揮者もそうですが、オケの専門家はオケ作品だけのエキスパートになって、オペラを振ると「??」という人が多いです。
でもノセダは違う。

かくも機動的にオケを操って音楽を造る指揮者はそうはいません。
じっくりのんびり愛でたいという音楽ではありません。
感性と情感とモダンの融合とでも言うべきでしょうか…。その音楽にさらわれたら、一気に心を持っていかれてしまう。そんな感じかな。

でもじっくり仕上げる部分も卓越した技量を感じたのは「スターバト・マーテル」の合唱。
アカペラの合唱部分をあれほど完ぺきに仕上げるとは!
音ので出汁やピアニッシモで終わるところまで、唸りました。
あの感情表現と静謐さを統一させた表現!
ロッシーニの「スターバト・マーテル」は宗教曲なのにオペラ的すぎるという評価は初演当時からあったようですが、そのオペラ的要素を心からの祈りに昇華させる感動がありました。う~~~~ん、感服!!

では、オペラと公演の感想。ワンポイントずつ書きます。

まずは「トスカ」
私は11月29日のノルマ・ファンティーニの舞台を見ました。

この人、トスカは一八番の歌手です。登場から最期まで納得させてくれるトスカですね。
ハイライトシーンである「歌に生き、愛に生き」も唸らせてくれます。
愛する恋人カヴァラドッシを奪われ、自分の身にも警視総監スカルピアの欲望の毒牙が迫る時に歌うアリアですよね。
「神様、私はこれまで貧しい人に愛を捧げ、神様にも信仰を捧げてきました。この苦難の時に、なぜ私にこんな報いをなさるのですか?」

この時に「何故」…イタリア語で「ペルケ」と言います…この「ペルケ」の歌い方と言うか、言葉の発し方がじつにリアルで切実。単なる歌詞ではなく、心の叫びとなる表現の素晴らしさに魅了されました。歌手と同時に女優の「ペルケ!」。グッときますね。
もちろん歌は素晴らしい。そこに感情の塊が発露する瞬間。これぞトスカ歌いの面目躍如です。

つづいて12月6日のロッシーニ序曲集&スターバト・マーテル

ノセダがオケをいかに機能的に動かして音楽を創るかが実によくわかったコンサートでした。大事な部分の一糸乱れぬ弦の構築。イタリアそのものの歌いっぷりの管楽器。
速いパッセージをオケ全体で演奏しきった直後の楽団員たちが、まるで試合直後のアスリートのように「やったぜ!」みたいな解放感と高揚した表情をみせたところに、オケがいかに集中して持てる技量の全てを出しつくしていたかが分かりました。
しかも一方通行の指揮者ではなくて、オケからも敬愛と信頼を集めている。
各パートの首席奏者たちと終演後に握手し、時に抱擁する様子は感動的でさえあります。

最期は12月7日の「仮面舞踏会」。
ここでは特に歌手の素晴らしさに酔いました。
リッカルド役のラモン・ヴァルガス。伸びやかでスケールの大きい声。陽気で茶目っ気もあるが人妻との愛に悩む役を歌声でもしっかり表現していました。
アメーリア役のオクサナ・ディカがまた凄い。
スピントの声がクッキリと響く。その鮮やかな声の輪郭。アンサンブルになってもその存在を美しくハッキリ感じ取れます。抜群の存在感でした。こういう声はめったに聴けない。
レナート役のガブリエーレ・ヴィヴィアーニ。個人的にはもう少し深い声が好きなのですが、まぁ良しとしましょうか。
占い師ウルリカのマリアンネ・コルネッティ。声も身体も(!)重量感あり。
オスカルの市原愛。これだけの出演陣の中で大奮闘。共演歌手のオーラをエネルギーにしていたように感じました。少年の軽みある演技とコロラトゥーラの技巧が光っていました。

「トスカ」も「仮面舞踏会」もセットや演出はとりたてて傑出していたわけではなく、ひたすら歌手とノセダの音楽に酔わされました。舞台全体としてのまとまりと質の高さを改めて実感。オペラハウスのあるべき一つの姿でしょう。

納得の公演でした。

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